翼の王国(全日空)2018年3月号は、インドネシア・マレーシアの帰国生の「海外生活の棚卸」に役立ちます。

● 翼の王国(全日空)2018年3月号は、インドネシア・マレーシアの帰国生の「海外生活の棚卸」に役立ちます。

海外駐在員専門コンサルタントの齊藤です。

立命館アジア太平洋大学(APU)の、2018年度秋期・帰国生徒入試Bの合格発表が6月11日(火)にありました。

スカイプレッスン受講生、立命館アジア太平洋大学(APU)に合格です!

担当は、北海道大学獣医学部の今里先生です。

生徒さんを合格に導いた北大獣医学部の今里先生

今里先生は、アメリカの現地校、そしてフランスのインターを経て、渋谷幕張中学に帰国枠で編入されています。

英語が堪能で、理数科目も得意なんですよ。

さて今回は、帰国子女枠入試の願書、作文エッセイ、面接試験に役立つ書籍を使って、「海外生活の棚卸」をする方法についてお伝えします。

海外生活が長くなると、住んでいる地域の特殊性に対して、何とも思わなくなっていくことが多いです。

・クアラルンプールの中華料理屋さんでは、食前にグリーンチリの酢漬けを、食後にスイカとパパイヤを無料でサービスしてくれることが多い

・麺系の食事を提供する屋台や露店は、夕方には閉店してしまうことが多いので、麺類を食べたいときは朝か昼に食べに行く

・クアラルンプールのチャイナタウンは、日本やシンガポールやバンコクのチャイナタウンと比べると、中国っぽい雰囲気が欠ける

・クアラルンプールで暮らしている中国系の人たちは、広東語を使う、そして英語やマレー語も使う

・中国系の新郎新婦が移動する車は、赤やピンクのリボンで派手に飾り付けられていることが多い

たとえば私、齊藤は、クアラルンプールに住み始めたとき、マレーシアにおける中国の方の文化や伝統に驚いたり、関心を持ったりしていました。

しかし上記のような特殊性に対して、クアラルンプール、ジョホールバル、シンガポールに14年間も暮らしているうちに、まったく気に留めなくなりました。

環境に順応してしまうと、その特殊性が当たり前になってしまうので、何とも思わなくなってしまうのでしょう。

そこでその特殊性を思い出すために、住んでいる地域の文化や習慣などについて記載されている書籍を使います。

書籍をきっかけにして、海外でこれまで頑張ってきたこと思い出し、学んできたこと、得てきたこと、理解してきたことは何だったかを考えます。

つまり、書籍で「海外生活の棚卸」を行うということです。

では、「海外生活の棚卸」の行い方についてです。

1、住んでいる国、または住んでいる地域に関する書籍を読む(映画を見たり、ネットで検索したりしてもOK)

2、その書籍に書かれている内容で、自分が経験したことがあることを抜き出す

3、抜き出した内容に対して、自分はどのように経験をしたのかを思い出す

4、抜出した内容に関して知識が浅い場合は、調べて勉強する

5、その経験を通じて何を学んだのか、その経験を通じて何を得たのか、その経験を通じて何を理解したかを考える

では実際に、「海外生活の棚卸」を行ってみましょう。

翼の王国2018年3月号

翼の王国(全日空)2018年3月号を使います。

翼の王国2018年3月号

1、住んでいる国、または住んでいる地域に関する書籍を読む

翼の王国2018年3月号、インドネシアの特集を読んでいて気が付いたことです。

2、その書籍に書かれている内容で、自分が経験したことがあることを抜き出す

46ページから、インドネシアの喫茶文化のことが書かれています。

インドネシアとマレーシアは隣同士であるため、言語も文化も、とてもよく似ています。

翼の王国を読んで、マレーシアのコーヒーについて思い出しました。

3、抜き出した内容に対して、自分はどのように経験をしたのかを思い出す

私はマレーシアに住んでいたとき、コピティアムと呼ばれるカフェに行くことが多かったのですが、そこで頼めるコーヒーは、ほとんどが「コピ」でした。

「コピ」とは、砂糖と練乳が大量に入った、コーヒーの風味があまり感じられないコーヒーのことです。

マレーシアのクアラルンプールに住み始めた頃、1999年だったのですが、当時はスターバックスなどのコーヒーチェーン店が、ほとんどありませんでした。

ですから外でコーヒーを飲みたい場合は、コピティアムに行って「コピ」を頼むのが普通でした。

「コピ」のことを、コーヒーとは別の飲み物と考えるなら、美味しいと思います。

しかしコーヒーが飲みたいときは、私は無糖コーヒーにすっかり慣れてしまっていたので、この甘すぎる「コピ」を飲む気にはなれませんでした。

そこでコピティアムの店員さんに、「コピ」から砂糖と練乳を抜いてくれるように頼むのですが。

1、私はマレー語がわからないので、上手く伝えられないこと
2、砂糖か練乳のどちらかだけを抜いてくれて、やはり甘いコピが出てきてしまうこと
3、私の説明が理解されているのに、なぜか却下されてしまうこと

1~3のいずれかの理由のため、甘い「コピ」がサーブされてしまうことが多かったのです。

「1」と「2」の結果となった場合は、自分のコミュニケーション力の低さに問題があるので、納得が行きます。

しかし「3」の結果、「砂糖もコンデンスミルクも入れないでもらいたい」という私の希望を理解できているのにも関わらず、甘い「コピ」を出してくるのはどういうことなのか。

結構、考えました。

しばらくして、マレー語と英語が話せるマレー系の友人に、「なぜ、コピティアムの店員は、私がコピから砂糖と練乳を抜いてくれと頼んでも、応じてくれないのだろうか?」と尋ねたところ。

すると、「だって、練乳を抜いたら、美味しくなくなるじゃない?」と返答されました。

美味しくなくなるからという理由で、お客さんからの要求を拒んでしまうという姿勢に、とても驚いたことを思い出しました。

ところで私の願いが通じて、砂糖とコンデンスミルクを入れない「コピ」を出してもらったことが数回あります。

しかしそのブラックコーヒーはとても粉っぽくて、友人の言う通り、美味しくありませんでした。

4、抜出した内容に関して知識が浅い場合は、調べて勉強する

・マレーシアはコーヒー生産国で、コーヒー生産量の9割以上はリベリカ種という品種
・世界的には、リベリカ種は生産量がとても少なく、日本で目にすることはほとんどない
・一般的に、コーヒー豆専門店で購入できるのはアラビカ種で、リベㇼカ種はアラビカ種のような風味がない

5、その経験を通じて何を学んだのか、その経験を通じて何を得たのか、その経験を通じて何を理解したかを考える

同じ日本人同士であっても、美味しいと思う感覚にズレがあるのは、よくあることです。

北海道の人と九州の人ではラーメンのスープの好みが異なります。

ずっと一緒に暮らしてきた親子や兄弟であっても、好きな食べ物が違ったりします。

ですから文化や習慣が異なる外国人の美味しいと思う味と、自分が美味しいと思う味に、かなりの違いがあったとしても、何もおかしくはないはずなのですが。

ついつい自分の味覚を基準にしてしまい、基準から外れてしまった味を異質なものと考えてしまう自分の習性は、残念であると思いました。

またマレーシアの人たちは、リベㇼカ産のコーヒーにはコーヒーの風味が足りないので、美味しく飲む工夫として、砂糖やコンデンスミルクを加えるようになった可能性もあるのではないかと思いました。

実際に、砂糖とコンデンスミルクを入れない「コピ」は美味しくなかったので、コピティアムの店員さんは、気を利かせて「砂糖もコンデンスミルクも入れないでもらいたい」という私の希望を聞き流してくれていた可能性もあります。

似たような習慣が日本にもあります。

新鮮な甘いイチゴはそのまま食べた方が美味しいと思いますが、酸っぱいイチゴや少々古いイチゴは、砂糖を溶かした牛乳をかけたり、コンデンスミルクをかけたりして、楽しむことがよくあります。

そう考えると、風味の足りないコーヒーに砂糖やコンデンスミルクを加えるのは、決して不思議な習慣ではないように思えます。

さらにイチゴは果物、練乳のかかったイチゴはスイーツで、両者は全く別の物であって、それぞれが美味しいと考えている人がいるように。

いたるところにスターバックスがある現在のクアラルンプールでは、コーヒーと「コピ」は全く別の飲み物で、それぞれが美味しいと捉えている人たちが少なくないかもしれません。

以上が、「海外生活の棚卸」です。

「1」~「5」を使って整理して繋げれば、たとえば「海外生活から学んだこと」として、願書、作文エッセイ、面接試験の回答として使えますよね。

受験生のみなさん、「海外生活の棚卸」を頑張ってくださいね。^^

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